不思議で怖くておもしろい!!そんなSCPを紹介したいと思います!!
今回は我々を照らす太陽が敵となる物語を紹介しようと思います!!
SCPとは
SCPとは常識に反した超常的な存在です。生物に限らず物や場所などのことを指すことがあります。それらを確保、収容、保護することを目的としているのがSCP財団です。
SCPには収容難易度によってランクづけされておりオブジェクトクラスと言われています。
・Safe(セーフ)
注意して収容しとけばそんなに危険じゃないよ!
・Euclid(ユークリッド)
よくわからないことが多くて危険だよ!収容が難しいかも・・・?
・Keter(ケテル)
収容することができない!なかには人類への壊滅的な危機または世界が終わる危険性があるよ!!
主にこの3種類に分類されてます。
今回はその他のクラスも登場します。
・Apollyon(アポリオン)
収容できないし基本的に世界が終わる可能性が高いよ!終焉シナリオに繋がるクラス!!
・Tiamat(ティアマト)
Kクラス並に危険で収容も困難だけど、被害や財団の存在を隠すことを諦めれば収容できるかも?
SCP-2050-JP 誰?
オブジェクトクラス:Euclid
特別収容プロトコル:SCP-2050-JPを覆うようにして収容ユニット-8173を建設します。ユニット内に立ち入る場合は専用の遮光バイザーを装備してください。SCP-2050-JPの周辺地域は、カバーストーリー「豪雨災害による道路崩落」を適用して民間人の立ち入りを禁じます。週に一度、SCP-2050-JP-Aとのコミュニケーション試行が実施されています。
コミュニケーション取れるの?割と有効的なSCPなのかな?
SCP-2050-JPから3mの範囲内では、不明な知的存在(SCP-2050-JP-A)とテレパシーを介した会話が可能です。SCP-2050-JP-Aは20~30代程の女性の声で発話し、上代日本語を用いてコミュニケーションを行います。会話可能な範囲から、SCP-2050-JP-AはSCP-2050-JP内部に存在すると仮定されていますが、観測に成功した例はありません。
補遺2050-JP-1:発見経緯
SCP-2050-JPは????山の地中に存在しましたが、2018/7/7に発生した土砂崩れに際して亀裂部分が部分的に露出しました。漏出した光を当該地域に居住していた財団職員が発見、財団に通報して収容しました。光を目撃した民間人に対してはカバーストーリー「被災者捜索のサーチライト」が適用されました。
補遺2050-JP-2:インタビュー記録
以下のインタビューは、収容に際してSCP-2050-JP-Aに対して行われたインタビュー記録の書き起こしです。インタビュアーはいずれもエージェント・??でした。また、SCP-2050-JP-Aの発言は上代日本語から翻訳して記載しています。
インタビュー記録2050-JP-1 日付: 2018/7/8 <記録開始> エージェント・??: すみません、少しよろしいですか? SCP-2050-JP-A: なんでしょうか? エージェント・??: いくつかおたずねしたいことがあるのですが、お願いできますか。 SCP-2050-JP-A: 話すことなど何もございませんよ。ここから出ることもございません。放っておいていただけませんか。 エージェント・??: そこにいらっしゃるのには、何か理由があるのですか? SCP-2050-JP-A: 昔、私はある男をかばったことがあるのです。その時には正しいことをしたと思っておりました。 SCP-2050-JP-A: しかし、私はそれを強く悔いたのです。私があの男をかばったことで他の皆様にも失礼をいたしましたし、ここでしばらく反省させていただきたいのですよ。 エージェント・??: なるほど、反省ですか[黙考]よければ貴女のお名前をうかがいたいのですが、よろしいでしょうか? SCP-2050-JP-A: いいえ、どなたかは存じ上げませんが、あなたが私を連れ出しに来たのではないという証拠はありません。申し訳ありませんが、そろそろお引き取りいただけませんか? エージェント・??: いえ、こちらこそ長々と申し訳ない。今日はこれでおいとましますが、その前に私に言っておきたいことなどはありますか? SCP-2050-JP-A: 2つほど、周りにいる方にもお伝え願えますか? エージェント・??: はい、なんでしょう? SCP-2050-JP-A: 少し明かりを弱めてほしい、と。 いくら外を照らそうと、今しばらく私が外に出ることはございません。以前のように宴に惹かれることもない、とも。お願いいたします。 エージェント・??: はい、承りました。これでインタビューを終了します。 <記録終了>
自ら洞窟に引きこもって反省してる?一度宴に惹かれて外に出たことがあるのかな?
なんかこの話聞いたことがあるような・・・
インタビュー記録2050-JP-2 日付: 2018/7/9 <記録開始> エージェント・??: すみません。少しお時間よろしいでしょうか? SCP-2050-JP-A: またあなたですか。お話しすることなど、もうありはしませんよ。 エージェント・??: いえ、今回おたずねしたいのは先日あなたがおっしゃったことについてです。 SCP-2050-JP-A: ・・・ エージェント・??: あなたは先日、周りにいる方と仰いましたね。あれは誰のことでしょうか? あの時、周辺には誰もいませんでした。少し離れたところに私の同僚は待機していましたが、彼女のことでしょうか? SCP-2050-JP-A: ・・・いえ、それが真実ならば、先日のお願いは私の勘違いによるものです。外が明るいので、大勢でやってきてかがり火かたき火でも焚いているのだろうと思ったのですよ。[沈黙]あなた1人なのですか? では、わずらわしいので、火を弱めて下さいな。 エージェント・??: いいえ、火など焚いていません。今も先日も、周りにあるのは森だけです。 SCP-2050-JP-A: そんな筈はありません。ならばこの光は何だというのです? エージェント・??: こちらには今、太陽以外の光源はありません。太陽光ではありませんか? SCP-2050-JP-A: ・・・ エージェント・??: どうかされましたか? [発生する光が8?????luxまで上昇] SCP-2050-JP-A: いえ、いいえ! そんな筈はありません。そちらは今、いいえ、ずっと夜のはずです! 太陽はそこにいないのですから! ここ数日、時間を置いて光を照らすのは、私があの時手を振りほどいたのをいまさらになって責めているのでしょう? 違いますか! そもそも太陽の輝きと エージェント・??: そんなことはありませんよ。 SCP-2050-JP-A: では ・・・・・・ SCP-2050-JP-A: 誰なのですか、あれは <記録終了> 付記: 最後の発言以降、SCP-2050-JP-Aは職員の呼び掛けに対して一切の反応を示していません。
現在の太陽は偽物!?日本神話に出てくる神様がSCP!!
おそらくこの方は天照大神でしょう。天照大神はスサノオノミコトに怒り、天の岩戸に閉じこもったとされています。その後太陽のない暗闇の世界に陥り、アメノウズメを筆頭に他の神達が宴を開きアマテラスを洞窟から引きづりだしたはず・・・その太陽の神が実際は再度洞窟に引きこもっていたのなら、一体今ある太陽は何者なのか・・・?
著者 [Mistertako] 原作記事 SCP-2050-JP – SCP財団 (wikidot.com)
SCP-001 夜明けの刻
あなたは主要な道路から一マイルほど離れた天然の洞窟に隠されたアクセストンネルを見つけた。 キーカードはいらない。ドアは半開きのようだ。 臭いがする。奴らの臭いだ。幸いにして、奴らは移動したようだ。あなたはあまりに遠くまで来てしまった。もはや後戻りはできない。 サイトの入り口から深部へと引きずるような汚れが続いている。奴らの1つの血液か糞か──あるいは他の何かが擦り付けられている。あなたにはわからない。あなたはそれを避けて進む。 まだ遭難信号は受信されている。それは昨日から送信され始めたものだ。誰であるかは知らないが──あなたは生きているよう祈る。 あなたの靴音が空虚な廊下で木霊する。まるであなたが闇に1人で進んでいるのではないように、靴音1つが1ダース、世界全部に響くように聞こえる。 エレベーターは止まっている──なのであなたは階段を使う。B5フロア:Keter収容階で終わっている。あなたはいくつかの空の収容チャンバーを通り過ぎる。そこに収容されていた恐怖はとうの昔になくなっている。 もしあなたが幸運なら。 引きずられた汚れはシグナルの源であるオフィスへつながっている。ドアは破壊されているが、途中で止まっている。あなたは足を踏みしめ、全力でそれを押す。 何かが部屋から滑り出しあなたの左を通り過ぎ、あなたがはっきり見る間もなく曲がり角へと消えた。あなたにはとっさに'犬'のように見えた。 だがそれは、天井を走っていたのだ。 あなたは部屋で人心地つき、ドアを乱暴に閉めた。ここは暗い。あなたは安全だ。あなたはジャケットと頭に巻いたものを脱いだ。あんなことが起こったあとに、熱中症のようなもので死ぬほど恥ずかしいことはないだろう。 非常灯が回転し、1秒ごとにパールオレンジの光を部屋に投げかけていた。まるで部屋そのものが鼓動するように。 ドアの後ろには棚が手当たり次第に設置されていた──バリケードだ。部屋を見渡すと、土の付いた衣服、食べかけの食料、トイレが隣接するにもかかわらず、隅のバケツには排泄物。北側の壁にある圧縮空気チャンバーは居住者に消耗品を運んでいたと思われる。 汚れの筋は部屋の隅で、汚い水溜まりを形成して終わっていた。あなたはいくつかの薬剤の瓶を見つける──よく見てみると様々なオピオイドのようだ。全て空だ。 コンピューターを載せたデスクがある。あなたがターミナルに近づくと、電源ボタンが点滅しているのがわかった。 あなたは座り、電源を入れた。
荒廃した世界、生き残っている元財団職員の目線かな?
たどり着いた先は誰かが暮らしていたと思われる部屋。
パソコンの電源は付いている。何か資料はあるだろうか?
非常プロトコル発動。クリアランスレベル・セーフガード除去。完全アクセス許可。
確保.収容.保護.
アイテム番号:SCP-001
オブジェクトクラス:Apollyon
特別収容プロトコル:その性質のため、SCP-001の収容は不可能です。安全な施設にいるSCP-001イベントの生存者はお互いの接触を絶やさないようにしてください。職員が自己判断で何らかの方法でサイト-5サイト-19へ到達することは推奨されます。
野外を移動する生存者は防護のための衣服、可能なら複数の層で体を完全にカバーしなくてはいけません。徒歩は可能な限り避けてください。都市──および人工の構造物は一般に──最高の防御となります。以前は森林だった場所は避けるべきです。航空機による移動が最も推奨されます。
SCP-001に暴露した職員は喪失したものとみなします。負傷した職員は見捨てられます。安楽死は試みられません。
対処困難な大きさのSCP-001-Aの融合体は何としても回避してください。伝導性電撃武器は実例を行動不能にするのに部分的に効果的であると示されており、自衛のために使用可能です。火炎性の武器も同様に働きますが、冷凍兵器が最も効果的です。
試験により、SCP-001-Aは消費しても比較的安全であると示されています。これは他の手段がないときの最終手段としてのみ考慮されるべきです。消化器内での再構成の可能性があるため、閉塞を避けるため一度に少量ずつ消費してください。
サイト-19の職員は別世界の居住地化の研究を行います。シャトルは光が内部に入らないように建造されなくてはなりません。
家族のいるもの、そしてあってはならないことだが、子供のいるものへ──深く、深く謝罪する。諸君らは前進しなくてはならない。彼らの死を無駄にしてはならない。我々にはまだ時間がある。
人類にはまだ未来がある。サイト-19へ来てくれ。我々にはできるだけ多くの助けが必要なのだ。
闇を受け入れる術を学ぶのだ,同志達よ。光を恐れよ。
パソコンの中にあったのは元凶であるSCP-001の記事か
「光を恐れよ」とは何を意味してるんだ?続きを見てみよう。
説明 太陽は◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️イベント後にSCP-001に指定されました。最初の24時間で~68億人の犠牲者がもたらされ、このイベントはXK-Δ-クラス ”太陽異常化”(Solar Singularity)シナリオに分類されました。
SCP-001の影響は紫外線への暴露の結果ではなく、むしろ可視スペクトル(~390-700 nm)によるものと考えられます。月光も同様の影響がみられます。
太陽から発する可視光線に接触すると、生体は接触した場所から液状化し、その影響は全身へと広がります。外見は溶けたワックスに似ています。これに要する時間は暴露の程度と生体の大きさに依存します。このような再構築にもかかわらず、生体は死亡しません。
日光に当たると体がぐちゃぐちゃに溶けるの!?しかも月光も影響あるとか外出れないじゃん…
人工の光以外全てがアウトってことか・・・
ゼリー状となった物体はその元々の形態を再現しようと試みます。
植物は光合成を行い酸素を産生することが可能です。飛行可能な生物は飛行能力を失います。動物は知覚力があり、集合体に吸収されていない限りは正常時の行動を模倣します。人間はある程度の知性と記憶力を保持しています。
生物である異常存在(他のSCP)がSCP-001に暴露された場合も同様に影響を受けます。暴露により発揮していた異常性は消失すると思われます。
ゼリー状となった生物達は互いに融合していきます。SCP-001イベント以降、殆どの実例がこのような集合体に凝集しています。限界量は無いように見えます。
生じた集合生命は不定形で混沌としています。構成する生物は完全な液体から半液体まで変化し、四肢や胴体が周期的に突き出ます。突き出た構成物は短時間で崩壊するか他の構成物に飲み込まれます。
集合実例はその質量を運ぶために並列に配置された付属肢を使って移動します。より大きな実例は、構成する生物から仮足を構成し、アメーバに似た方法で自らを引きずります。
まさにこの世の終わりでは・・・?光を浴びたら化け物になって融合し、なんとか免れた人たちもこの化け物達から逃げて身を潜めないといけないんでしょう?
ゾンビ映画も真っ青になるほどの絶望・・・
続きには生き残った人が残した記録があるみたいだ
“エヘン。私はローガン・イゴッタ博士、レベル、ええと、3研究員です。
どうやら彼女は財団職員でこのSCP-001の騒動で仲間達と散り散りになってしまったようだ。
“我々は… 数日前に収容違反を経験しました。手の焼ける1人のヒューマノイドが脱走し──奴は半、半ダースのKeterの収容を破壊して逃亡しました。
彼らはトンネルを出て5フィートも行かないうちに崩れてスープになりました。わ、私はそれをカメラ越しに見ました。
彼らがふたたび立ち上がるまで、長くはかかりませんでした。”
“ああ… 落ち着くわ。こ、ここは喫煙エリアじゃなかったはずだけど、今更それがなんだって言うの?そうでしょう?”
“アナンド司令官はあの翌日、装備を整えて彼らを追いかけ、街へ行きました。うまくは行かなかったみたいです。かわいそうな人。でも少なくとも、私たちは一つか二つのことを学びました。”
“ここには私達数人しか残っていません。私はオフィスの一つに隠れています。ジェリーと管理者フィリップスは兵舎のどこかに、クライドと数人のDクラスはアリを連れて訓練場に閉じ籠もっています。
彼女がどうしているのか本当に気にかかるわ。”
彼女が弱々しく言い淀むと、少しの間を置いて無線交信のガリガリという音が聞こえた。
大げさでふざけた調子の男の声が返答する。
元気にしてるよカワイコちゃん!僕が君をどれだけしゅきかわかって欲しいな!へへ
“誰?黙って彼女に代われクソ野郎。私は彼女と話したいの。”
向こう側で話し手が変わる間、ガヤガヤと騒ぎがする。柔らかい声が心配そうに無線に出る。
大丈夫?何かあったの?
“うん、えーっと、何でもないわ、何でも。”
“ただちょっと確認したくなっただけ。”
私は大丈夫よ、本当よ。自分の面倒は自分で見れるわ。
“嘘、嘘よ。わかってるわ、わかってるのよ。でもどうすることもできない。今までずっとあなたが辛い思いをしていたのはわかってる……”
“……ここで起こってる何もかもが、私は”
ちょっと!タバコはやめたって言ったじゃない。
“あ!ええ……違うの、違うの、もちろんよ。ええと、やめたわ!やめたのよ。”
アリは信じていないようだ。
“あなたが心配するようなことはなにもないわ。私は汚されてない。何ヶ月も記憶補強剤には触れようと思ったこともないわ。信じて。
何れにせよ、あなたが心配し始めた頃から私はずっと、大丈夫よ。周りの男たちは座ってカードをプレイしてる。私は隅っこでノートを眺めてるわ。”
彼女がジョークを言うたびに、イゴッタが微笑むのがあなたにも見えるようだ。
“愛しい人!こんな時にも私の衰えない愛についてソネットを書いているの?嬉しいわ。”
アリは作り笑いで答える。
エレジーよ、今は。こんなところに閉じ込められて、何かしていないと気が狂いそうに感じるの。
“わかるわ。じゃあ、それに戻ってちょうだい。
愛してるわ。”
私もよ。
少しの間のあと、息を吐き出すのに続いてマッチを擦る音がする。
“他のみんなもね。あの出来事の間上にいたか、収容違反で死ぬかだったわ。管理者の命令は待機して、施設の外も中もカメラでよく見ること。001が正面ドアを叩く音が聞こえる。他の何が私達と一緒に閉じこもってるかは神のみぞ知るね。
まだ電気はある──当面の間は。二年分の補給品もね。今はまだ私たちは大丈夫。”
“全てうまくいくわ。”
通信が終わる前、彼女は少しためらった。
分断されているようだけど生存者たちはそれぞれ情報交換をしていたみたいだね!
まだ生きているのか!?生きているなら今はどこへ?
改訂版 5/12 1202日前にアップデート
奴らはこの頃ずっと我々の名を呼び、外へ出るよう誘いながら居座っている。その音がさらに奴らを呼び寄せている。数ダースの人間と神のみぞ知る数の動物たちが巨大な集合体の内外を転がり周り、溶け合わさっている。人の叫び声と、メーメー、キーキー、ワンワン、あらゆる種類の鳴き声が止むことはない。この地獄の中で最もよく聞こえ、最も心を掻きむしるのは、まるで楽しんでいるかのようにも聞こえるおぞましいうめき声だ。 我々が篭っているのを知る限り、彼らはここを離れる気はないだろう。 我々は1人のDクラスに、外へ出て彼らをおびき寄せここを離れさせる事ができるか試みるように言った。驚いたことに彼は承諾した。彼が求めたのは銃1丁とマガジン1つだけだった。彼は外へ出て、奴らの一体に捕まった。そいつは彼のマスクを脱がそうとしていた。彼は何とかピストルを顎に当て、発射した。彼は幸運だったと思った。 彼が崩れ落ちたあとも、奴は彼の服を脱がそうとし続けた。フードを引き裂き、その中に入り、内側から引き裂いていた。 彼は帰ってきた。変化は始まっていた──服の残骸から汚泥を垂れ流し、叫んで叫んで叫んで── 奴らは私達を死なせるつもりすらないのだ。 サイト管理者には計画があるようだった。彼のオフィスに隠された脱出トンネルがある。サイト地下のトロッコが我々をセーフハウスへ導くだろう──そうすれば、我々はそこからサイト-19へ出発できる。
自決することもできないのか・・・地獄から逃げようとしても・・・
無理やり引き戻されるなんてこの世界以上の地獄はないのでは・・・
改訂版 8/12 1200日前にアップデート
映像で見るのは初めてだ。イゴッタ博士はあなたが今座っている椅子に座っている。彼女は沈痛な面持ちで、目は血走り、赤黒い湿った染みが胸ポケットについている。
彼女は震える声を吐き出し、喋りだそうとするかのように唇を開く。止まったまま彼女は頭を垂れ、静かに泣く。1分ほど後、彼女は何とか声を絞り出す:
”わた、私、わ、我々は──ト、トンネル。
て、天井から、染み出してきて、光、光の通る孔を開けて、ふ、服を破って、それで…”
彼女は胸ポケットに手を伸ばし、指を取り出す。結婚指輪のきらめきが切断面の少し上に見える。彼女はすぼめた手にそれを載せ、かすかに輝くバンドに指を走らせる。
彼女は謝罪を何度もつぶやき、許しを請いながら、永遠にそこに座っているかに見える。しばらくして顔を上げ、録画していることに気づいたようだ。指をポケットに戻すと、カメラを止めるかのように前かがみになった。クラック音とともに、通信がONになった。
数秒間のホワイトノイズの後に流れた声が、あなたを凍りつかせる。
ローガン?
アリだ。ほぼ。彼女の声はおぞましいゴボゴボという音と混ざっている。ローガンの顎が落ちるかのように開き、彼女の顔には色がない。それはもう一度喋る。
どこにいるの?どうして入れてくれないの?
そこにいるの?
ローガンは机の下をかき回し、手持ち型の無線を取り出す。彼女の手は震えている。彼女に嘆願しているモノの人ならざる声が、あなたの胃をこわばらせる。
愛しい人、大丈夫だわ 私は大丈夫、本当よ。
明るい、よく晴れた日だわ。そんなところに篭ってるのなんて損だわ。
ローガンは涙にくれ、彼女の手はコールボタンの上をさまよう。アリであったモノは、深い、湿った息を吐きだし、喋る。
なんてキレイな、透き通った青い空──あの日もこんなだったわね。覚えてる?
ローガンは自由な方の手でタバコと、マッチの箱を取り出す。震える手で二度着火に失敗し、静かに祈る。三度目の祈りで火がつき、彼女は一息でタバコの四分の一を吸いきる。アリだったモノは続ける:
完璧だわ。何もかも、そうだったらいいのにと夢見ていた通り。あなたの計画は完璧だわ。愛し合ってるときもこれほどではなかったわ。
ローガンは前後に椅子を揺らし始める。
私達の歌にあわせたバンドまで用意されてるのね…
それは歌い始める。
スペシャルな方法で、気持ちよくなりましょ
恋をして、こんな晴れた日に
ローガンは通信機を部屋へ投げつける。カメラの外の何処かへそれは当たる。それはまだ機能し続ける──あなたはそれがまだ歌っているのが聞こえる。
おひさま、きらきら
おひさま、きらきら
通信機がゆっくりと機能を失う間、コーラスに多くの声が加わっていく。数人、1ダース、そしてさらに。それは通信機が慈悲深くも停止するまで続く。ローガンは椅子から飛び出し、あなたは画面外で彼女が嘔吐するのを聞く。彼女が戻ってきて録画を停止するまで、ビデオは空の椅子を映し続ける。
・・・愛する人も犠牲になってしまったのか。
化け物になっても自我と記憶が維持されるのが余計に辛い・・・
拭い去れない、偏執病的な感覚があなたを覆う。あなたは見られている。あなたは周囲に目を走らせるが、モニターに慣れた目が闇に合うまで少しかかる。非常灯が部屋を薙ぎ、影が伸びて捻れる。その時、あなたはそれに気づく。 あそこだ、部屋の隅。 何かが水溜りから現れている。 時の流れが遅くなり、止まる。この施設の中であなたが追っていた光る黒いスライムに覆われた一対の手が、汚物の水溜りの両端にあった。まるで床の下にいる何かが身体を支え、這い上がろうとしているかのように。 人間ではない何か。 次に汚泥の中から頭がせり上がる。謎の液体をまとわりつかせた、だらりと垂れる髪が顔を隠している。それはあなたの方を向く。 それは部屋の角からあなたを見つめ、もう一度闇へと崩れ消える。 非常灯の光が部屋を回り続ける。それは水溜りを薙ぎ、そこにおかしなものは何もないことを示す。
待ってこの部屋・・・何かいる・・・?
改訂版 9/12 986日前にアップデート
イゴッタ博士がモニターに現れる。彼女は痩せたように見える。彼女の目は充血し見開かれている。彼女の前のテーブルにはナイフ、ボウル、そして黄色く変色したページが詰まったマニラ麻の封筒の束がある。
束の上には、血に染まった羊皮紙がある。
”ここ財団で扱わなくてはならないものの危険さにも関わらず、私はコントロールし続けられるとずっと信じてきました。我々は闇を留め、人類を光の中で繁栄させると。
サイト-19は先月通信を途絶しました。どんどん、進み続ける理由を探すのが難しい状況になっています──特に、”
彼女はナイフを掴み、少し考え込む。
“私は何度も何度も、思い返しています。あの日のトンネルを。起こったことの全てを。ただ彼女の声をもう一度聞くことになるだけだとわかっていたのに、私は何度かあそこへ降りていきました。
でもそれは間違い。ドアの反対側にいるアレは──彼女じゃない。もはや。ソレは彼女の声で話し、彼女の知ることをなんでも知っている。でも彼女じゃない。あの光──あれは人の体を奪い、心を盗む。
でも、魂は?”
言いながら、彼女は左の掌にナイフで切り込み、すぐにためらう。あなたは彼女が手を握りしめ、血がボウルに垂れるのを見る。
“もしこれがうまく行けば…もし何かを、何か光の届かなかったものを取り返せたら、私は改訂版を投稿します。今から、サインアウトします。”
魂だけでも取り返す方法を模索しているのか・・・
縋るものがもうそれしかない・・・
改訂版 4847/3RR0R 985 日前にアップデート
アイテム. 痛いわ.
オブジェクト. ごめんなさい.
特別収容プロトコル:SCP-001の収容はされるべきではありません。安全な施設にいるSCP-001イベントの生存者 が真にともにあることはできません。 職員が自分自身を乗り越え、自分のほうがものを知っていると考えるのをやめることが推奨されます。
ずっとここに隠れてる訳にはいかないわよ、愛しい人。
SCP-001に暴露した職員はあなたが見捨てられる人々ではありません。 私はあなたに助けてなんて言ってないわ。あなたがするべき選択じゃなかった。 安楽死は試みられませませませませませません。
伝導性電撃武器なぜ?は実例を行動不能にするのに部分的に効果的であると示されており、自衛のために使用可能です。ただ立って私を見ているのは止めたほうがいいわ火炎性の武器も同様に働きますが、うふふ冷凍兵器が最も効果的です。
サイト-19の職員は後悔していません。私もよ。遅すぎるなんてことはないわ、愛しい人。.
説明:太陽は私達がついに自由となった後にSCP-001に指定されました。影響は瞬間的であり、あなたが私を切り離さない限り、全ての苦しみからの開放という結果をもたらします。この変化は恐ろしく見えるのでしょうね。 このような再構築にもかかわらず、あなたは死亡しません。
約束するわ
その成分ゆえに、SCP-001-A実例同士が接触すると分子レベルで結合し混ざり合いますそしてついにひとつになる。 この過程は少しも苦しくないわ。 SCP-001イベント以降、殆どの実例がこのような集合体に凝集しています。限界量は無いように見えます。こわがらないで
生じた集合生命はキレイだわ。構成する生物は完全な液体から半液体までそしてまた液体へとついには入って出て入って出て入って – 四肢や胴体が決して離さない。 すべテハひとつ 崩壊するか他の構成物に飲み込まれます。
集合実例は再びあなたの近くに居ようとして移動します。
とても激しく
私を中に入れて
なかに、いれて
添付されたビデオファイルがある。開くと、あなたのいる部屋が写っている。部屋の角にある、セキュリティカメラの一つからの映像のようだ。暗いが、イゴッタ博士がなんとか視認できる。反対側の壁に積み上げられた衣服の上に横たわっている。
彼女はうなされている。苦しみ、寝返りをうち、意味の取れない言葉を呟いている。
カメラが揺れる。少しだけ上昇し、再び彼女にフォーカスが合う。
カメラは彼女に向けて動き始める。ゆっくりと。
スピーカーが音を発し始める。はかなく透き通った、息遣いのような声。カメラが博士に近づくにつれ、明瞭になりパリパリという音が混じる。それはただのホワイトノイズではなく、重なってはっきりしなくなった何ダースもの──何百もの声だった。
あなたは声を聞き取ろうとして、耳をほとんどスピーカーに押し付けるほどに身を乗り出す。不協和音の中に、何か奇妙なものが聞こえる:
みているか?
つぎのはおまえにみせたいんだ
それがどういう意味かわからなかったあなたはモニターに向き直る。カメラは眠る博士から数インチのところへ来ている。
声は止まる。
音はない。
手。黒くてぬらりと光り骨ばった手が、彼女に伸び、乱れた髪をなでる。
彼女の目が開き、ショックで跳ね起きる。映像は終わる。
なんだ!?さっきからこの部屋に現れるのは何だ!?彼女の幻覚!?
だけどカメラ映像で残っているし・・・
改訂版 12/12 1日前にアップデート
イゴッタ博士がスクリーンに現れる。以前よりさらに衣服が乱れている。彼女の髪は薄くなり、中央部には大きな脱毛斑がある。もしモニターの光の反射がなければ、あまりに落ち窪んでいるために、あなたは彼女の目がすでに無いかのように思ったことだろう。彼女は瞬きもせずに前を見ている。
“彼女は止まらない。か、彼女はどこへも──どこへも行かない。私、私は、アーカイブを見てる間じょうほ、情報災害にかかったりはしてない。8673の感染についてチェックした、陰性。9189は媒体として印刷物を介する唯一のもの、あり得ない。私の指はまだ全部ある!”
彼女の唇が歪み、壊れた笑みを形作る。彼女は弱々しく笑い、震える手を見せる。ほとんど骨となった指の残骸が彼女の左手の肉──彼女の本来の薬指があった断面──に埋まっているのが見える。2つの結婚指輪がゆるくその指に、1つがもう1つの上に重ねてはまっている。
“だから、私は感染していない。ない、ない、私は狂ってなんかいない。わかってる、儀式は成功した。あれは本当の彼女、そして彼女は-“
画面外の何かが彼女の注意を引く。彼女は頭を上げて聞く。
“違う!違う、あなたじゃない、違う、同じじゃない。あなたじゃない。もうあなたじゃない。違う!違うの!”
彼女は何度も繰り返しながら、側頭部を掻きむしる。1分後、彼女は後頭部を叩き、カメラに向く。
“あれは彼女であって彼女じゃない。私が取り戻したもの──ほんの、い、一部。もう方法はない。他の方法は、ない。
もう私にとって、そして神様にとっても、未来への希望はない。もうこんなのは耐えられない。
ここなら私は安全、光はわ、私を捕らえられない。私を奪わせはし、しない。”
彼女はハンドガンを振り回す。
“これを、使おうとお、思ってた。でも、薬が残ってるのを見つけて。わ、私へ…私の体に注意を引くようなリスクは犯したくない。”
彼女は机の引き出しを開け、武器をしまう。彼女は視線を上げてカメラを見る。
“ママ、パパ、アリ。
ごめんね“
彼女は前へ乗り出し、録画は終わる。
これ呼び出したアリの魂ももう・・・
体だけじゃなくて魂ごとSCP-001に変わり果ててたってことだよね・・・
恐らく改訂してるのもアリの魂だろう、もしかしてサイト-19に人を集めてたのって・・・
・・・むごい
こんな終わり方しかなかったのか・・・?
あなたは引き出しを開け、銃を取り出す。あなたは無意識にそれを手の中で転がし、ここからどこへ行こうか考える。サイト-17?64?あなたが最後の1人ではないはずだ。コンピューターが鳴る。ファイルにアップデート?
アイテム番号: サフラン色の空が燃え盛る太陽を引き上げる その時は戸惑いを見せながら来る いつの日か、私の愛しい人、我らは一つとなる オブジェクトクラス: 二人が一つとなり、歩み始めた あの熱狂的で、粗野で、輝く霞の中を 藍色の空が輝く太陽を抱く 特別収容プロトコル: 私達が走ると、空に光が広がる あの島に降り注ぎ、狂おしく焼いていく その日に、愛する人よ、私たちは一つとなった 未来が解ける──私達が勝ち取る人生 掲げた家族のつとめと約束 深い空色が揺らめく太陽を運ぶ 説明: 運命に縛られ、埋められて 怒りと憂鬱に流されていた 昨日、愛しい人、私たちは一つであった 今あなたは横たわり 彼女の恵みの届かない暗闇に押し込められた人生は去った 真紅の空は私達の太陽の恵みを孕む 今日、愛しい人、私たちは一つとなる
あなたが操作する前に、ビデオファイルの再生が始まる。映像がロードされるとあなたは凍りつく。 それはライブ映像だ。あなたを1フィートほど後ろから見下ろしている。 骨ばった、黒い手がフレームに入り、あなたへカタツムリのような速度で迫る。その手は薬指が欠けている。 考える間もなく、あなたは亡霊を追い払えることを祈りながら振り返り銃を乱射する。 あなたの放った銃弾は壁に弾けた。そこには何もない。 あなたがそれを聞くまで──それらを聞くまでに一瞬の時が流れる。コーラスする叫びに伴奏されたぐちゃりと湿った落下音が廊下から聞こえる。 それはドアを叩きつける。隠れる場所はないのか? それがもう一度ドアを叩く。そこに現れた顔──半分は人で、半分は何か──が滴るのが見える。名状しがたい肉が隙間から押し出され、指へ、目へ、羽へと再構成される。 三度目、木材は内側へと撓む。 唸りを上げて木材は砕け散る。ドアは弾け飛ぶ。 その塊から多数の手足が伸ばされ、あなたを掴み上げる。パスするように次々とあなたを担ぎ上げる。それらは空の収容ユニットを通り過ぎ、階段とホールを抜け、トンネルへとあなたを運ぶ。 あなたは闇の中で、貴重な数秒を得ることを許される。 そしてトンネルの先には、光がある。
まさに地獄と化した世界!!光を恐れ闇で暮らすしかない世界を作るSCP!!
この世界ではほとんどの人類は滅亡し残ったものたちが僅かな希望にすがって生きている。
アリの魂が電子機器に干渉して残りの人類を殲滅しようとしているのか・・・
生き残った人類を炙り出すためにサイト-19への避難を推奨する文章を作成し、それにまんまと引っかかった哀れな犠牲者が今回の彼なのだろう・・・
著者 [S D Locke (後にEstrellaYoshteと改訂)] 原作記事 S. D. ロックの提言 – SCP財団 (wikidot.com)
SCP-001-JP 日の出の刻
オブジェクトクラス:Apollyon Tiamat Apollyon
特別収容プロトコル:【特別収容プロトコルの過去のバージョンが326件アーカイブされています】
その性質のため、SCP-001の収容は不可能です。安全な施設にいるSCP-001イベントの生存者はお互いの接触を絶やさないようにしてください。職員が自己判断で何らかの方法でサイト-5サイト-19へ到達することは推奨されます。
野外を移動する生存者は防護のための衣服、可能なら複数の層で体を完全にカバーしなくてはいけません。徒歩は可能な限り避けてください。都市──および人工の構造物は一般に──最高の防御となります。以前は森林だった場所は避けるべきです。航空機による移動が最も推奨されます。
SCP-001に暴露した職員は喪失したものとみなします。負傷した職員は見捨てられます。安楽死は試みられません。
対処困難な大きさのSCP-001-Aの融合体への接近は避けてください。伝導性電撃武器は実体を行動不能にするのに部分的に効果的であると示されており、自衛目的での使用が推奨されます。火炎性の武器や冷凍兵器も同様に効果的です。また、サイト-8181にて現実性歪曲兵器の開発が進行中です。
これはSCP-001の日本での記事か!
日本でも同じく影響が出ているけど生存者はいるのか・・・?
説明:SCP-001-JPは「太陽」として知られていた天体です。アメリカ本部にてSCP-001に指定されました。現在はアメリカ本部との通信が途絶しており、当初利用されてきたSCP-001としての指定を便宜的観点からSCP-001-JPに再指定し、追記・編纂することで当報告書を運用しています。
SCP-001の影響は紫外線への暴露の結果ではなく、むしろ可視スペクトル(~390-700 nm)によるものと考えられます。月光も同様の影響がみられます。
太陽から発する可視光線に接触すると、生体は接触した場所から液状化し、その影響は全身へと広がります。外見は溶けたワックスに似ています。これに要する時間は暴露の程度と生体の大きさに依存します。このような再構築にもかかわらず、生体は死亡しません。
ゼリー状となった物体はその元々の形態を再現しようと試みます。
植物は光合成を行い酸素を産生することが可能です。飛行可能な生物は飛行能力を失います。動物は知覚力があり、集合体に吸収されていない限りは正常時の行動を模倣します。人間はある程度の知性と記憶力を保持しています。
生物である異常存在(他のSCP)がSCP-001に暴露された場合も同様に影響を受けます。暴露により発揮していた異常性は消失すると思われます。
ゼリー状となった生物達は互いに融合していきます。SCP-001イベント以降、殆どの実例がこのような集合体に凝集しています。限界量は無いように見えます。
生じた集合生命は不定形で混沌としています。構成する生物は完全な液体から半液体まで変化し、四肢や胴体が周期的に突き出ます。突き出た構成物は短時間で崩壊するか他の構成物に飲み込まれます。
集合実例はその質量を運ぶために並列に配置された付属肢を使って移動します。より大きな実例は、構成する生物から仮足を構成し、アメーバに似た方法で自らを引きずります。
SCP-001-JP-Aの変化元が高い知性を有する生物であった場合はその知性と記憶を部分的に引き継いだ振る舞いを見せますが、その精神性や行動は大きく変質します。例外なく全ての実体が、SCP-001-JP-1に曝露していない生物の捜索・発見し、捕縛・殺害した生物をSCP-001-JP-1へ曝露させることを目的として行動します。すべての実体がSCP-001-JPを崇拝していると見られ、他生物の追跡中以外には「太陽や月へ向けて全身や付属肢を伸ばして揺れる」「昇降する太陽や月を追って東方向または西方向へ向けて移動する」「太陽への畏敬と結合の推奨を主な歌詞とする未知の歌を歌唱・合唱する」等の行動が見られます。
【過去に更新された補遺は全てアーカイブ・統合されました】
補遺001-JP-2198:
財団日本支部理事会は協議の末、日本国内に存在する全職員に対して声明を発表。以下に提示する3つの指針を表明しました。各職員は個人の判断でこれを選択し、職務を遂行することが求められています。
日本支部はまだSCP-001に争ってるのか!
何とか生き延びて欲しい・・・
我らの神を殺す
O5評議会は現状の打破を諦め、あろうことかSCP-001-JPに対してApollyonなどという諦観の象徴のようなオブジェクトクラス指定まで行ったようだが、我々は諦めてはいない。 あの日から、我々は太陽 SCP-001-JPの破壊を目的の一つとして掲げてきた。我々は喫緊に迫った脅威としてSCP-001-JPを睨み、物理的破壊を最終目標として掲げている。Tiamat指定はそのために行ったものだ。 まず、残存した108評議会と連絡を取り、GOCとの協力体制を締結した。これによって多数の兵器・航空機の配備が可能となった。また、後述する研究派とGOC排撃班との共同研究により開発された、現実性の歪曲によってSCP-001-JP-A実体をその場に縫い留める兵器も部分的に運用中である。 SCP-001-JP本体の破壊は、その性質・質量・距離のため実現は困難とされてきた。しかし、我々が保有する衛星軌道上の物資と、GOCが保有する亜空間弾道狙撃機器の研究・強化によって、現状でもSCP-001-JPの70%を破壊できると試算されている。これだけでは決定的とは言えないが、今後の発展によってはより現実的かつ高威力なものとなるだろう。あちらの機密に抵触するためここで詳細には書けないが、GOC近畿支部にてあちらの切り札ともいうべき巨大兵器も開発中だ。 我々は今、最も防備が盤石な財団施設であるサイト-8181を拠点として、SCP-001-JP-A実体と戦闘を継続しながら計画を進めている。GOCとの協力のおかげで軍備的備蓄は潤沢だ。今後も、奥羽山脈内部と琵琶湖湖底に存在するGOCの施設と緊密に連携しながら、奴らと戦っていく。 我々と来るならば、サイト-8181へ集え。周囲にはSCP-001-JP-Aが集結しているため接近は難しいが、連絡が入ればヘリを飛ばすこともできる。複数ある地下トンネルも利用可能だ。 明日を切り拓くため、共に戦おう。 確保・収容・保護 彼方の神を殺す 財団日本支部理事会 稲妻・若山
おお!サイト−8181を拠点にして反撃しようとしているのか!!
確保・収容・保護は諦めてSCP-001を倒すことに全霊を注ぐ感じかな?
正直この状況で確保・収容・保護なんてしてられないしなぁ
我らの神を解す
我々はSCP-001-JP破壊派の彼らほど即応的ではありませんし、アプローチの方法も違います。しかし、我々もまたSCP-001-JPの無力化には賛成です。 まず、SCP-001-JPに関連する研究成果の中から特筆すべきものを列挙します。 SCP-001-JP-1は元々の太陽光としての性質を併せ持つため、太陽光発電が利用可能です。破壊派の方々が確保したセーフラインより内側の土地や施設の屋上にパネルを設置したり、各地に存在する民間の太陽光発電設備から電力を得る事が出来ます。また、SCP-001-JP-Aは食料として利用可能です。元々があらゆる動物であったためか、栄養は豊富です。加工することで味の面でも評価は向上しています。倫理的観点から一時は反対の声も上がりましたが、現在はその栄養価の高さや食料が限定的な現状から、反対派はほぼ消滅したと言えます。 SCP-001-JP-A実体から逃れる手段として、反ミーム迷彩効果のある装備を纏うことが効果的と判明しています。それらの装備で全身を覆い、サーモグラフィやナイトビジョンで視野を確保することで、比較的安全に屋外での活動が可能です。GOCや、我々が別口から引き入れたCI・蛇の手・AWCY?構成員との共同研究によって、身の回りの物品や財団施設に存在する備品の転用からこれらの装備を作ることが可能となりました。大型車両や兵器に転用できる施設は限られると考えられますが、これらの設計図やデータはすでに全国の機能している財団施設に送信済みです。 またSCP-001-JP-Aへの対策として、着弾した対象の内部現実性を利用した座標固定式拘束兵器も開発中であり、これらは部分的に前線に投入されています。電撃・焼灼・凍結はSCP-001-JP-Aに対して有効であると判断されてきましたが、これは一時的なものである他、物資の消耗が激しい点が指摘されています。電力こそ補填が可能であるものの、火薬や薬品を多用するものに関しては代用品の開発が模索されてきました。新たに開発された兵器は、鏃内部に奇跡論的術式を内包することで、SCP-001-JP-A実体の内部ヒューム波形を着弾点に凝集・旋回・固着させ、その場に縫い留めることが可能です。その後は部分的に剥離させることで安全に無力化・食料への転用や廃棄が可能です。 SCP-001-JPの無力化に関しては、SCP-001-JP-1の性質研究の過程で進展がありました。収容中のアノマリーに協力を要請し、サイト-8181のA区画の窓からD区画の窓へレーザーを投射してもらった際、D区画で確認したレーザー光線は一切変質していませんでした。彼がレーザーを照射する方法は解明されておらず、異常なものであるにもかかわらず、です。 ご存じのように光は波であり、逆位相の波を投射することで対消滅させることが可能です。これを利用し、SCP-001-JP周辺にビット型人工衛星を多数配備した上でSCP-001-JP-1と逆位相の光を当てることで無力化する計画、通称『PIDS6計画』が発足しました。 一見して荒唐無稽にも見える計画ですが、飛翔体対策が困難であることなどから実現不可能であるとされていた、SCP-001-JP全体を巨大な鏡面装甲で覆うPID7計画よりも低コストかつ現実的である事、発光するアノマリー・光に関係するアノマリーの転用などによってより現実的になることなどから、現在は最有力視されています。しかし、アノマリーを含む物資の不足や計画の長期化の観点から、これを見るあなたの協力が必要です。 我々は今、破壊派の皆さんと同様にサイト-8181にて研究を行っています。 協力し、太陽を収容するため、可能な限りの物資を携行した上でサイト-8181へ集合してください。 確保・収容・保護 彼らの神を解す 財団日本支部理事会 千鳥・升・鳳林
無力化はしたいけど共存ルートを目指してるのか
とりあえず破壊派と仲違いにならず協力して共通の敵と戦う状況は熱い!!
我らの神に殉ず
[データ削除済み] もう十分だろう。 これを見る君が理解していない可能性を考慮して、事の顛末を説明するなら、サイト-8181が陥落した。これまで想定していなかった超巨大質量を持つSCP-001-JP-A実体がサイト-8181へ侵攻したことが直接的な原因だ。報告によれば、最大全長はおよそ2kmにも及んだとされている。巨大なゾウリムシにも似た格好で、表層をキャタピラのように動かして前進していたそうだ。新開発の鏃・砲弾は一定の成果を上げたようだが、着弾点周辺の数m半径を縫い留める程度では、流動体であるSCP-001-JP-Aの進撃を止めることはできなかったようだ。そうしているうちに小型のSCP-001-JP-Aにも攻められ、サイト-8181は食い荒らされていった。 我々は元々、アメリカ本部と同じ方向で別宇宙への移住に向けた研究をサイト-81??で行っており、ここにもその内容とサイト-81??への助力を促す旨を記載していたが、これは実現不可能であると判断したため削除した。純粋に人員の不足・物資の不足・技術的進展の遅延が顕著であるためだ。このままでは、完成する前に全職員の寿命が尽きてしまうほどに。やはり、サイト-8181で数万人の人員を失った点が非常に大きい。致命的な損失だ。 今、我々が提言できるのは、君たちが安心して死ぬことができる方法を提示することだけだ。 研究派の報告によれば、完全に炭化した肉体はSCP-001-JP-1の影響を受けない。一定規模以上の財団施設には、地下に廃棄物処理施設が設置されている。焼却炉もだ。そこへ飛び込めば、君は骨も残さず灰になる事だろう。焼却の苦痛を恐れるなら、手近な薬品庫から何か劇物を持ってくるか、銃を咥えてダストシュートへ乗り込むと良い。 正直に言えば、我々とて諦めたくはない。しかし我々は常に、異常に、現実に、冷淡でなければならない。SCP-001-JPの収容は不可能だ。文明の存続も不可能だ。こうなった今の我々が保護すべきは、生き残った人間の尊厳だろう。 SCP-001-JPを、Apollyonクラスオブジェクトに再指定する。 我らの神に殉ず 財団日本支部理事会 獅子・鵺
唯一の希望だったサイト−8181が・・・
日本も絶望的な状況になってしまった・・・
この世界はもう助からないのか・・・
絶望的だ。
結局、私は何がしたかったんだ。
パスコードを打ち終え、開く扉に体を滑り込ませる。
SCP-2050-JPの収容室に入る。
直後、壁が崩れ、収容室から外が見える。
無数の目が私達を見、無数の口が私達を嗤っている。
1箇所の壁の崩壊を皮切りに、轟音の響かせてボロボロと壁が崩れ、施設が握り潰されていく。
1つの大きく太い肉の塊が、彼女の岩戸に伸びる。
彼女の存在を知ってか知らずか、駆け寄る私の行く先を阻もうとしているだけなのか、それはわからない。
「 駄目だ!!!」
聞こえるはずもないのに、叫ぶ。
彼女の
その名を
叫ぶ。
「 !!!!!」
岩戸が崩れる。
へたり込んだ私に、
ゆっくりと、ゆっくりと。
それは走馬灯かなにかのように、ゆっくりと見えた。
砕け、急速にその形を、光を失う岩戸から、1筋の細い光が伸びる。
光は崩れた壁を抜け、ゆっくりと壁のようになったA実体に突き刺さる。
そのままゆっくりと肉の壁を横切り、加速し、表面全てを滑るように振り抜かれる。
それはまるで演舞のような、鮮やかな軌跡を描き、真上を向いて止まり、薄らいで消える。
岩戸は粉々に砕け散った。いや、もはやそれは粉塵のようになり、もうもうと煙のようになって立ち込めている。収容室の外壁もまた砕け、カツンカツンと欠片が転がり落ちている。
巨大実体が壁の外を埋め尽くすようにして存在し、外を見ることはできない。そして、それは動かない。数千数万の瞳、数千数万の口をピタリと止め、伸ばした触腕を中空に止めたまま、微動だにせずそこに止まっている。
外を見る事が出来ないということは、外から光が差し込んでいないということ。天井もなければ当然照明も無い。しかし私は、ナイトビジョンも無しにこれらを見る事が出来る。
「随分と、複雑怪奇なものを連れていますね?」
そして、煙の向こう岩戸の中から彼女が現れ、こちらに歩み寄ってくる。
ゆったりと、白地に金の精緻な刺繍が光る着物を、豪奢な麻色の帯で纏めている。首には翡翠や水晶の勾玉で彩られた細い首飾りが提げられていて、これは真紅の領巾とともにふわりと浮遊し、1歩進むごとにキラキラと輝いている。
屈みこみ、ずいと私に顔を寄せる。
薄く紅を引いた唇、透明感のある白い肌、黒曜石のように煌めく黒い瞳。頭上には黄金の真円に細い金細工で放射状の光があしらわれた冠を頂き、艶やかな長い黒髪は後ろで1本に纏められていて、白金の櫛で留められている。
「どうしたのですか? 久方ぶりではありますが、口が利かなくなったわけではないでしょう」
呆然としつつも、立ち上がり、耐光メットを脱ぐ。
「……お久しぶりです」
「まあまあ……随分とやつれましたね? ひどい顔ですよ。髪も酷い有様です」
「……色々と、ありまして」
「そのようですね?」
彼女は頭上を見上げ、周囲を見回して眉をひそめる。
「こんなものを……こんなものに追われているのですから、苦労もしたでしょう」
「これが何かわかりますか?」
「ええ。当然です」
彼女はおもむろに指をそろえ、指先を壁に向けるようにしてかざす。
「複雑に絡み合っていて煩雑ですが、作りも理解できます。しかし……よくもまあこのような……」
指先から先ほどよりも細い光の線が伸び、手を揺すって壁の一部を繰り抜くようにして動かす。すると、縁取られた壁の一部が床に落ち、淡く輝きながら起き上がる。
それは鳥だ。小さな青い鳥が立ち上がり首を振って小さく囀った。
「直せるのですか」
彼女はいたずらっぽく笑う。
「私を誰だと思っているのです?」
気付けば、彼女の手には一振りの細い剣が握られている。装飾はほとんどない。全体が光り輝いていて、まるで光そのものが束ねられたかのようだ。
彼女は剣を持ち替え、高く掲げて朗々と言い放つ。
「私はヒトと歩み、世を眺め、明日に笑う光。かつての名もなき神。あなた達が、Aと呼ぶ者ですよ?」
剣が閃き、微細な輝きが迸る。溢れ出る光の帯は次々と肉壁に突き刺さり、溝を入れ、斬り払うようにして全てを薙いで行く。
あまりの眩さに目を細める。
数秒も経たずに光は薄らぎ、彼女は剣を下ろしてカシンと床に突き立てる。
急激に視界が開け、朝焼けに燃える空が見える。周囲を覆っていたSCP-001-JP-A実体が様々な大きさの破片となって飛び散り、朝日を受けながら私が歩いていた道や谷に落ちていく。
「!!」
思わず崩れた外壁に駆け寄る。
飛び散った破片は落ちた場所で淡く輝きながら元の形を取り戻して行く。それは人であったり、犬であったり、鳥であったりと様々な姿となり、フラフラと立ち上がり、驚いたように周囲を見回している。
「この程度、造作もありません」
言葉を失う。
私は財団職員として、都合の良い夢を見ることは許されないと、A実体となった人々の開放や社会の再興など考えないようにしていた。そんな力も、技術も、奇跡も、存在しないと自分に言い聞かせてきた。しかし、これは。
「さてひとまず、周りの方には危険のないよう離れていただいたことですし……次に掛かりましょうか?」
「次とはどういう……」
彼女はフッと笑って振り向き、先程と同じように手を向ける。
施設が砕け、剥き出しとなった山肌に。
「まっ」
私の制止を反対の手で抑え、わずかに力の籠った声で答える。
「大丈夫です」
ドッという轟音と暴力的な閃光・衝撃と共に、山が弾け、溶け、バラバラと飛沫になって飛ぶ。
降りしきる山の残片の向こう、上る太陽SCP-001-JPが見える。
赤く、紅く、朱くゆらめく星。雲を超えた先、空の向こうに輝くソレ。
ゆらゆらと揺れるまま、世界を融かし、文明を犯し、人類を焦がし、全てを嘲笑したApollyonクラスオブジェクト。
それが、昇っていくのが見える。
嗤っているようにも。
見える。
「問題ありませんよ。大丈夫です。あなたは、あなたを含めた財団の……世界の全て。二度と好きにはさせません」
そう、アレが見えるということは、曙光が直接差し込んでいる。それなのに私は、身体が泡立つことも、叫び狂うこともない。かつての仲間がそうしていったようには、ならない。
ふと、スーツのスイッチを押し、上半身だけ脱いで、自分の手のひらを見る。見慣れたはずの自分の手だ。しかし、憎んでも憎んでも足りなかったあの光を受け、陰影をつけるそれは、なんだか懐かしいような、かつての姿を取り戻したように思えた。それは、見慣れていたはずの自分の手。
「ありがとう……ございます」
おもわず呟く。
「感謝されることなどありません。これはほんのちょっとした恩返し。まだまだあなたにしてもらわなければいけない事はありますからね。その……前払いと思ってくれても構いませんよ?」
「……なんでしょう?」
「これから、あなた達には世界を元通りにするために奔走してもらわなければなりません。ヒトの世はヒトの手で取り戻していただかねばなりませんからね?」
「それは、大変そうですね?」
「ふふ、なにより。ようやくいつもの調子に戻ってきましたね?」
「あなたには、あれをどうにかできるのですか?」
「もちろん。私が不在の間、あれは少し調子にでも乗ったのでしょうか。それとも理由があったのか、それはわかりません。ですが」
明々と空を灼き、SCP-001-JPが揺れる。まだ、嗤っているように見える。
「あれは私を、私という光を忘れ、やりすぎたようです。灸をすえねばなりませんよ」
彼女の剣が、手が、衣が、髪が、顔が、淡く輝きだし徐々に、徐々にその強さを増す。
SCP-001-JPもまた、わずかに朱みを増したように思えた。
「さぁ、参りましょう」
眩い輝きに視界が埋まる。
「日の出の刻です」
ああ……。
ここに、光がある。
目覚めた太陽神!!偽物の太陽が悪さをしているのを太陽神は許さない!絶望的な世界に差し込んだ光はあまりにも眩しすぎる。
世界のピンチに立ち上がってくれるアマテラス様はあまりにもカッコ良すぎる。言動的にもSCP-001を知っているような感じだしもしかしたら知り合いなのか?
結末まで描かれていないのはここからの展開は読者の自由という意味なのかなと思います。私はアマテラス様が人類を救い、偽物の太陽を打ち倒し、本来いるべきである場所に還っていくのだと感じています。そしていつまでも私たちを照らしていてくださると。
著者 [Mistertako] 原作記事 日の出の刻 – SCP財団 (wikidot.com)
終わり
今回は人間と太陽の物語を紹介しました!!SCP-001 の残酷な世界が好きな人も多い思います!
私もこの緊張感のある絶望的な世界に釘付けになりました!さすがSCP-001の名前を持っている作品。
そして日本ならではの日本神話を絡めた物語がたまらなく面白くて好きです。
原作記事が気になったらぜひ読んでみてください!!
この記事はCC BY-SA 3.0ライセンスに基づきます。
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