ネットやSNSで有名な都市伝説。愛される都市伝説の1つ「夜中に段数が変わる階段」を紹介したいと思います。
都市伝説とは
都市伝説とは近代あるいは現代に広がったとみられる口承の一種である。
大辞林には「現代の都市で、広く交渉される、根拠が曖昧、不明な噂話」とされています。
夜中に段数が変わる階段
夜中に段数が変わる階段とは
昼間は屋上に続く12段の階段が丑の刻になると13段になる。
13段目の天井からは首吊り用のロープが下がっているというものや、13段目を踏むと冥界へ連れ去られるというパターンもある。
ある日、男子中学生のAとBは通っている学校の七不思議。
「夜中に段数が変わる階段」を検証するために夜の学校に侵入することにした。
AとBは決行日の夕方に1階の使われてない教室の窓を開けてから一度帰宅した。
互いに互いの家に泊まりに行くと家族に伝えて支度をし、夜0時学校に集合した。
月も満月に近く、雲もなく月明かりが割と明るかった。
開けておいた窓は閉められておらず何なく学校に侵入できた。
警備員が周囲にいないことを確認し、AとBは軽口を叩きながら歩いていた。
学校に侵入している高揚感により、軽い恐怖心を感じるだけで屋上に続く階段の前にたどり着いた。
時刻は午前1時の15分前。丑の刻になるまで飲み食いをして待つことにした。
その間、何事もなく丑の刻を迎えた時、Aは不安、閉塞感、恐怖心に襲われた。一気に空気が重くなったように感じた。
Bは特に何も感じてないようで、早く階段に上がりたいようだった。
Aがあまりの恐怖心に体を震わせているとBはそれに気づいたのか。「俺がまず階段を登ってやるよ!」と言った。
Aが「止めよう」と止めたがBは「大丈夫だよ!」と言い階段を1段ずつ数えながら登っていった。
「1・・・2・・・3・・・」
「4・・・5・・・6・・・」
その間もAの感じる不安感、恐怖心は増すばかりで今すぐにでも学校から逃げたかった。
「7・・・8・・・9・・・」
「10・・・11・・・12・・・!!」
「本当だった!本当に13段になってる!!」Bはそう叫び、Aの方に振り向いた。
「何かおかしい!早く帰ろうよ!」とAは言ってBを見ていたが、Bは振り返ってからこちらを見ていないことに気づいた。
Bはすぐ下の足元を見ていた。
何を見ているのだろうとAは思い、「何してるんだ!」と問いかけたが返事はない。
「・・・なんで階段が無くなってるんだ!Aもどこに行ったんだ!」とBは叫んだ。
「え?」Bが言ってることの意味がわからなかった。
(階段が無くなっている・・・?階段の様子は特に変わってないし、俺は階段の踊り場にいる。ライトで照らしてるしわからないはずがない・・・)Aは思った。
だがBには12段より下の階段から先は何も見えないらしく、喋りかけても聞こえないようだった。
Bはどうすることもできない状況に焦り、Aもその異様な光景に呆気に取られていた。
だが、Bは意を結したのか、「行ってやるよ!」と叫び、13段目の階段を登った。
すると、Bは触れてもいないのに、屋上への扉がゆっくりと開き始めた。
この時、Aの恐怖心は最高潮にまで膨れ上がっていた。
開いていく扉を見ていたBだったが、「ぎゃあああああ!」突如叫びながらこちらに逃げてこようとした。
だができなかった。体は必死にこちらにこようとしているのに、何かに掴まれてるように扉のほうに引きづり込まれていく。
Aには何も見えない。扉の向こうはただ広がる闇にしか見えなかった。外は月明かりで照らされてるはずなのに。
「助けて!A!父さん!母さん!」Bの悲痛な叫びも虚しく、Bはその闇の中に飲み込まれて扉は閉まった・・・
気づいた時にはAは全力で家に向かって逃げ帰っていた。
Bを救えずに逃げている自分に苛立ちもあったが、そんなことよりもあの場に居られない。自分の生存本能が「あそこにいてはいけない」と告げていた。
その後
Aは帰宅後に唯一起きていた父親に事情を説明し、Bの家族、警察にも連絡してBの捜索をした。
だが、Bが見つかることはなかった。
あの日のことを後悔しても悔やみきれない。なぜ引き止められなかったのか。大人になった今でも忘れられない・・・一体あそこはどこに繋がっていたのだろう・・・
余談
学校だけでなく階段があれば不吉な噂が生まれたりします。
階段が13段のアパートで201室が事故物件になる話もあります。
夜中の2時22分に必ず起きて毎晩1段ずつ階段を登ってくる音が・・・
移住者は2週間も経たずに引っ越してしまう。
1人だけ13日住み続けていた住居者がいたが翌日亡くなっていたらしい・・・
何かが階段を登り切ってしまったからか・・・?
関連作品
2001年には高野和明さんの長編ミステリー小説「13階段」(講談社)、2003年には同じ題名で映画化もされています。ホラーではありませんが、殺人事件を追うミステリー作品として江戸川乱歩賞を獲得し話題になりました。
ゲームではシナビ氏さんの「13怪談」フリーホラーゲームで2週間で亡くなると言われるマンションで怪奇現象から逃れながら生き延びます。
また13段の階段ではありませんが、「The Endless Stairwell」というひたすら階段を下るフリーゲームがあります。本当にただただ階段を降りるゲームですが、同じ光景の繰り返しの中、少しの変化でも敏感になります。これは都市伝説ではなくSCP-087をモチーフにした作品ですが恐ろしく怖いです。SCP-087「吹き抜けた階段」の記載されてる記事はこちら!
また階段なので作品であまり脚光を浴びませんが佐藤友生さんの完結済み漫画「妖怪のお医者さん」(週刊少年マガジン)ではこの階段を使って鬼の住む世界を行き来している描写もあります!
まとめ
昔から13という数字は不吉だとされています。13という数字は調和を乱し、絞首刑の階段は13段など西洋においては最も忌み嫌われている数字です。
ですが建築面では13、14段の階段が多いようです。
また、階段の怖い話は学校だけでなく、様々な階段で噂されています。もしいつも使用している階段の段数が増えていたらそれは不幸の前兆かもしれません。
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